斉藤のサイト。

早稲田大学の留年が決まった男が世界の仕組みを理解するべく読書や経験を通じて感じたことを綴っていくブログです。

最近読んだ小説の感想

「何者」

 「桐島、部活やめるってよ」で映画化もされた朝井リョウさんの本を読みました。

 

何者 (新潮文庫)

何者 (新潮文庫)

 

 

実は、この本は私が高校生の時に読んだことがあり、なんとなく考えさせられた思い出があったのでまた手に取ってみました。

 

ヒトコトで話の内容をまとめると、大学生たちが就職活動を通して、自分が何者かになろうとしていく話です。この本に出てくる大学生たちはTwitterを使っており、そこで自らのアカウントを持って、ツイートをします。

なんでもないようなことを気軽に発信できるようになったからこそ、ほんとうにたいせつなことは、その中にどんどん埋もれて、隠れていく。

 

ほんとつのことが、埋もれていく。手軽に、気軽に伝えられることが増えた分、ほんとうに伝えたいことを、伝えられなくなっていく。

Twitterは今やほとんどの大学生が利用しています。でも、私はあまり好きではありません。自慢大会に思えてしまうからです。また、他人のことはあまり気にしないという性格からも好めないでいるのかもしれません。

 

SNSが発達し、連絡がより手軽にできるようになる分失うものも大きいと思います。

 

私はLINEも使っていますが、それはあくまで連絡手段であり、現実で会って話す時間を大切にしたいと思います。

 

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

七月隆文さんの本です。ななつきたかふみと読むそうです。「しちがつ」と読まないように(笑)

 

ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)

ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)

 

 

恋愛小説ですが、ただの恋愛小説ではありません。

男の子が一目惚れした女の子に声をかけて、ふたりは付き合うことになります。そうしてラブラブなふたりの日常が続くと思われたが…

物語は途中からせつないストーリーへと変わっていきます。

 

正直、この小説は時間が関係してくるので(ネタバレかな…ギリギリセーフかな...)ちょっと難しいと感じる人もいるかもしれません。でも、絶対におすすめな恋愛小説です。

 

ラブラブなふたりの日常が後になって思い返してみると、とても寂しい日々であることに気づきます。

「読み返してみたくなる」とはこのことか!と思った小説でした。